
①多子世帯いいね!だったら「あと一人」
「高等教育の修学支援新制度における多子世帯への支援の拡充」いわゆる「多子世帯大学無償化」と呼ばれる制度が今春から運用開始となりました。これは、天地開闢以来の“少子化危機”を脱する大きな一手となるかもしれません。該当する多子家庭は「子だくさんでよかった〜」と胸を撫で下ろし、子ども二人家庭は「じゃあ、あと一人?」となりつつあるのではないでしょうか!?「多子世帯」なる新語が一人歩きをはじめ、社会がふたたび「子だくさん」に向かう準備が整ったような気がします。新制度の改良はもちろん、今後の「多子世帯の自然増」に向けて、さらなる支援の拡充を期待しましょう。「2040年までに出生率のV字回復」を達成するために。
②お産がまた産みたくなるほど楽しかったら「あと一人」
いま世の中では、妊娠出産という人間存在にとってもっとも大切な営みが、女性にとってますますおそろしい厄介ものにされているようです。無痛分娩は、そのおそろしさを回避するひとつの解決策なのかもしれませんが、出産経験が「もう産みたくない」辛い思い出になるのは残念ですし、先端医療にゆだねるだけではもったいないほど女性のカラダは神秘です。「お産はおそろしい」から「あと一人産みたくなるほどお産は楽しい」に変わりましょう。自分を知り健康を知ることで「産むのが楽しみになるお産」を、出産経験をもつ女性だけでなく、いのちに心を配るすべての善意の人と分かち合いましょう。「2040年までに出生率のV字回復」を達成するために。
③出生率を2.14に戻すには「あと一人」
多子世帯の自然増が見込まれることで「出生率のV字回復」は夢ではなくなりました。この国が真に持続可能な社会でありつづけるために、それは必ず現実のものになりましょう。国の合計特殊出生率が「2.14」に達すれば人口減は止まりますが、現時点(2024年)は「1.15」。ずいぶん遠いゴールのようですが、単純に「あと一人」でV字回復です。誰がいつどんな妊娠をしても安心して受け入れられる社会環境を整える。地域が、職場が、学校が、すべての妊産婦にやさしい居場所になる。SDGsを掲げた「2030アジェンダ」に次いで、2040年をその目標年とする「2040アジェンダ」を実現させましょう。「2040年までに出生率のV字回復」を達成するために。
④日本が好きだから「あと一人」
2040年は、日本にとって、百年に一度の特別な年に当たります。紀元二千七百年です。2040年の2月11日に、日本国は2700回目の誕生日を迎えます。そのとき祖国日本のために、どんなお祝いができるでしょう? それまでに「子だくさん」の世を取り戻せたら、この国をつくってきたご先祖たちも喜んでくれるのではないでしょうか。紀元二千六百年の1940年は、戦禍が広がる中で国全体がお祝いムードでしたが、お国のために産まねばならない時代でもありました。今はもちろん、産む産まないは自由です。ただ、「この国が好きだから、あと一人産んでもいいかな?」と思えるメンタリティが自然に芽生えるのを待ち望みながら、紀元二千七百年を迎えましょう。
